一般の部準グランプリ/三代 光
カサボネヒマワリ/三代 光
<コンセプト>
子供の頃、傘といえば黒い長傘か、雨音が響く蛇の目傘でした。雨の日も、それらの傘があれば、冒険の始まり。傘をさして歩く度に、雨粒が奏でる音楽が耳に焼き付いています。
今は、街はカラフルな傘であふれかえっています。折りたたみ傘やワンタッチ傘など、便利な機能も充実。選ぶ楽しさがある一方で、どこか味気ない気もします。 昔も今も変わらないのは、傘の骨が折れてしまうこと。子供の頃、折れた傘を父親に怒られた思い出が蘇ります。しかし、父親は必ずそれを直してくれました。 ところが、最近は傘を直すよりも、新しい傘を買う方が一般的になってしまったようです。
この作品は、孫たちが壊してしまった傘の骨を再利用し、牛乳パックやスナック菓子の袋を使ってステンドグラス風のヒマワリを作りました。傘の骨が、新たな命を吹き込まれ、美しい花として生まれ変わったのです。