2016 受賞作品|一般の部|優秀賞
コアサンプル―Inward 1605(コアサンプル インワード 1605)
島 剛
主な使用素材
廃棄瓶のガラス片
作品コンセプト
地元茨城の老舗酒造メーカーから頂いた、リユースが難しいスタイルの瓶や地ビールの瓶の廃棄瓶が材料です。砕かれたこれらのガラス片を筒状の形(型)に熔かし込み成形し、削ったり磨いたりしています。
もとはといえばガラスの原材料は地球の内部にあり、自然からいただいているものです。産業として利用し使わなくなったからといって、それがゴミだとは決して思えません。いずれは再び地球に還るものとして捉え、その間にできるだけ有効に使わせていただくという発想です。
私は、地球から受け取ったものは美しいもの、または、地球という母なる生命体の想いや考えを反映したものとして扱いたいと思います。そういう感じ方に観る方々を誘いたいと願い、地球をのぞき込む窓として制作したものです。
作品上部は凹面にこしらえて磨いています。そこに透けて見える景色はガラス片が加熱により緩んで重なり合ったもので、地球の内部をのぞき込むようです。大地(地球)のことや私たちの文明に対する考えを、地球と共に求心的に展開させようとする装置でもあります。
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