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2020 受賞作品|一般の部|優秀賞

希望の扉
大熊 紹詮

<コンセプト>
2019年日本列島を襲った令和元年房総半島台風で被害を受けた友人がいました。新居となるはずの家は倒壊しましたが、かろうじて無傷で出てきたドアノブとブラケット(棚受)。そして瓦礫となってしまった泥だらけの廃材を友人から作品に使えないかと渡されたのが制作のきっかけとなりました。2020年になってから猛威を振るうコロナや自然災害のなかで、みなさん生活の中に少しでもほほえましい希望の持てるような作品をコンセプトに製作を行ないました。

<アピールポイント>
希望の扉の外枠部分は、台風で廃材となった木材の泥を洗流し太陽の力で木材本来の姿を吹き返してもらいました。自然復活を願って木材に、大地の黒・木々の緑・水のブルー・空のコバルト・雲の白のイメージを彩色しました、彩色後に巻きつけた凧糸を切り離すことよって自然がよみがえることをイメージに仕上げました
木枠のダイヤカット(古布の帯地金銀)は復興のための経済をイメージしています。
使い古した竹箒の竹・古紙・古布・水引(金銀)をコラージュしたパーツは鳥をイメージしました。古くなったクリスマスリースからは赤い実を希望として表現、広島ビーズの赤は生活の中に希望の光を届けることができるように太陽の光をイメージしました。
葉脈は人へのやさしさを表現しています。鳥たちは風(金糸・銀糸)に乗って希望の赤い実を世界に届け地球が平和に戻り生活の中に純白の花を咲くことを願いしました。作品は両面アクリル板で素通しになっています。希望の扉の前にお立ちになった方が扉の向こうに希望の何かを感じとっていただけたら制作者の私もほんの少し幸せです。

【使用素材】
●倒壊した家の廃材(扉・ドアノブ・ブラケット)
●京都北の天満宮骨董市で買い求めた(金糸・銀糸・広島ビーズ・帯・古布・古紙)
●お祝いでいただいた金風の水引(金銀)
●古くなったクリスマスリースから赤い球
●レースカーテンから切り取った花
●お盆に使ったホオズキの葉脈

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2020