Sea Killer（海の殺し屋）
渡邊俊博

＜コンセプト＞
我々の大切な海がかつてないほどのプラスチック汚染によって壊滅的な打撃を受けています。消費文化によって排出されたプラスチック製品の一部は海を漂いマイクロプラスチックとなって多くの魚の体内に入り込み、生命に多大な影響を及ぼしています。
マイクロプラスチック以外にもビニール袋や発泡スチロールなど、多くの石油依頼の加工製品がウミガメや鯨などの誤った捕食対象となり命を落とす結果につながっています。
タイトルにあるSea Killer（海の殺し屋）はまさにプラスチックそのものです。
我々人類が生み出した製品が人間の存続に欠かせない海を殺している現状を、ホオジロサメ（海における生態系の頂点、海の殺し屋）をモチーフにし、海洋汚染プラスチックで製作しました。
日本は海に囲まれた島国です。大切な島国が海を漂うプラスチックで埋め尽くされるこのない未来を作品を通して伝えたい。

＜アピールポイント＞
素材は全て海岸に打ち上げられたものや、漁港で廃棄される素材をいただいてきました。
ベースになる本体は段ボールを使用。これは配送で使用され廃棄された段ボール箱を解体し組み上げています。お腹の白い部分は梱包に使用していた薄い発泡剤、背中の色とりどりの素材は、海岸に打ち上げれれたプラスチック、塩化ビニル、発泡剤、漁師さんがあみに使用していた浮き玉、釣り人によって捨てられたルアーなど、海水浴客が寄り付かない海岸には、プラスチック素材が山のように流れ着いています。海洋汚染プラスチック素材を少しでも減らすべく、毎週末京都、福井の海に出向き、清掃活動含め拾い集めた素材で組み上げました。

＜使用素材＞
● 段ボール　● 発泡スチロール　● プラスチック　● 塩化ビニル　● ゴム　他石油由来の精製素材

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2022