2019 受賞作品|一般の部|優秀賞
生命の律動(イノチノリツドウ)
梅崎 伸子
主な使用素材
チラシ、はぎれ(古布、着古したTシャツ等) タコ糸(適宜アクリル絵の具で彩色)、あまった刺糸、古いビニールコーティングの針金の残り、詰め替え用インスタントコーヒーの袋の内側(プラスチック製)→銀色、お菓子袋のビニールタイ(バンド)→金色、ビーフジャーキーの袋(プラスチック製)シリアルフレークを入れるプラスチック製袋
作品コンセプト
毎日、私の家には新聞と一緒に様々なチラシが配達されます。このカラフルなチラシを使用して作品を制作しようと思いました。
主に艶のあるチラシを筒状に丸め、さらにそれを捻じって、全体の構成、バランス、動き、繰り返しのリズム、色彩のハーモニーなどを考えながら、他の素材も組み合わせ、必要に応じてアクリル絵の具で彩色もしました。
適宜渦巻きを作ってそれらが合流して生命のリズムとエネルギーが生じるような動きをイメージして創りました。
それぞれの素材がお互いを生かし合い、活性化されて根源的な生命の躍動、リズムが宿るようにという願いを込めました。
アピールポイント
様々なチラシを捻じることによって微妙な色が混じり合い、意図しない色彩が生じ、それに繰り返しのリズムや動きを与えることによって素材が生き生きとお互いを生かしつつ活性化するように全体を作成していきました。
木工用ボンドで接着、固定し、またチラシ等の素材を防護するために表面にボンドの被膜を作り、適度の艶も出しました。特に全体の色彩や構成には注意を払い、根源的な生命の躍動とリズム感が生じるように制作しました。
審査員 講評
捨てられるチラシやはぎれなどを素材に、色彩はもちろん形も変化やバランスをもった躍動感ある立体的な絵画に仕上げられています。
特にチラシをチラシと感じさせない、つまり素材そのものを完全に変化させ、別の生命体のような造形作品になっており、見る人に不思議な力を与えてくれる「リサイクル作品」となっているところが評価できます。
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